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【パパ×ママ対談 vol.1 】新しい家族のカタチって?(後編)

夫婦で家事をシェアするための“プロジェクトリーダー制”とは?(後編)

夫婦で家事をシェアするための“プロジェクトリーダー制”とは?(後編)

今のパパ・ママ世代が抱える問題や傾向、そしてそれを解決するためのヒントを探る「パパ×ママ対談」。前編に引き続き、NPO法人tadaima!代表の三木智有さんと、Mompreuners 代表の柳澤由香の対談中編をお届けします。三木さんがご家庭で実践されている具体的な「家事シェア」のやり方について、詳しく教えていただきました!

▼前編はこちら

「家事シェア」実現のためには、結婚前に十分なコミュニケーションを(前編)

 


 

Profile

■三木智有(みき・ともあり)さん

NPO法人tadaima!代表。インテリアコーディネーターの仕事を経て、2011年にNPO法人tadaima!を設立。

男性も家事に積極参加する「家事シェア」の普及を目指し、さまざまな活動を展開している。

半年前に女の子のパパになったばかりで、家庭でも家事・育児シェアを実践中。

◆公式サイト http://npotadaima.com/

 

■柳澤由香(やなぎさわ・ゆか)

Mompreuners Network Japan 代表。5歳になる双子のママとして、仕事と育児に奮闘している。

 

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家事をうまくシェアするための秘訣は“ディレクター”を立てること?

家事をうまくシェアするための秘訣は“ディレクター”を立てること?

柳澤由香(以下、柳澤 三木さんの場合、これまで家事・育児に関わってきた過程でどんなところにいちばんハードルを感じましたか?

三木智有さん(以下、三木/敬称略) やはり難しかったのは、何を、どちらがどのくらいやるのかというところですね。

柳澤 まさにそれをお聞きしたかったです!

三木 かなりいろいろと試行錯誤しながらやってきているのですが……今のところいちばんよかったのは、家事の種類ごとに夫婦どちらかが“プロジェクトリーダー”的な役割を担うというやり方ですね。ディレクションを取る方を決めておくというか。

柳澤 ディレクション……ですか?

三木 例えば今、わが家では、掃除に関する“ディレクター”は僕なんですよ。

柳澤 うんうん。

三木 でもそれは決して、「家で発生するすべての掃除は何としても僕がやらなければならない!」とルール化しているわけではありません。日常的には僕が自分のタイミングで掃除をするので、それが遅れようと滞ろうと、妻からは一切口を挟まない。その代わり、何らかの事情でどうしてもできない場合は「こことここ、やっておいてくれる?」という風に、僕から具体的に妻に伝えるんです。

柳澤 ああ、なるほど。だから“ディレクション”なんですね。役割は決めるけど、状況を見て臨機応変に相手にもお願いする、みたいな。

三木 そうそう。一応主導権を取る人は決めますが、イレギュラーなことが起きたときは、お互いにカバーしあうという前提に立ったゆるいやり方ですね。

柳澤 そこまでご夫婦で話し合われているのがすごいです。うちの場合はとりあえずやってみて……という感じで結婚生活をはじめてしまったから、私も夫もお互いちゃんと考えずに流されてしまったことが多くて。

三木 夫婦で生活していくためのベースとして、それなりに融通がきく、大枠の骨子のようなものを共有するというのはすごく大切なことだと思います。

 


 

口を出したくても我慢! 夫婦がお互いのペースをつかむために

柳澤 この“プロジェクトリーダー制”をもとに、夫婦で家事シェアをするときのポイントはどこにありますか?

三木 そうですね。ルーチン以外の家事――例えばジムに行って洗濯ものが増えてしまったとか、イレギュラーなものにはできるだけ自分で対応すること。

柳澤 はいはい。

三木 そして、自分が担当しない家事に対してはどんなに口を出したくなっても我慢! 相手がディレクションを取るのをひたすら、貝のようになって待つことですかね(笑)

柳澤 確かに、ちょっとでも口出されるとモチベーションって一気に下がりますもんね。

三木 そうなんです。男性側によくあるパターンの言い訳ですよね。「やろうと思っているのにいつもお前が先にやっちゃうから」という。

柳澤 ああー(笑)

三木 しばらくはお互いもどかしい時期が続くかもしれませんが、これを繰り返していると、だんだん夫婦それぞれの行動パターンやペースがつかめてきます。それさえ見えてくれば、少しずつスムーズな「家事シェア」ができていくはずです。

柳澤 うーん、すごい! やはり夫婦できちんと話し合って、少しずつ生活のベースを築いていくことが大切なんですね。

三木 本当にそう思います。そしてさらに、こうしたやり方をするともうひとついいことがあるんですよ。

柳澤 いいことですか?

三木 はい。例えば僕の場合でいうと、どうしても自分が担当する掃除ができない日があって、妻に「ここやっておいてくれる?」と一部を頼んだとしますよね。そのときにほんのちょっと自分に罪悪感が残るんです。「本来は自分がやるべきことだったのに」って。

柳澤 もうなんというか、女性に話を聞いているような気持ちになってきました(笑) でも夫婦それぞれで担当している家事がわかれているなら、それはお互いさまなのではないですか? 罪悪感を感じる必要はないような気がしてしまいます。

三木 ここでいう罪悪感というのは、ちょっとしたスパイスのようなものなんですよ。要は「自分ができないんだから相手がやるのは当たり前」、「相手の分担なんだから私には関係ない」という風にならないことが大切で。「自分がやるはずだったことを相手にやってもらった」という感覚があれば、感謝の気持ちが生まれるじゃないですか。そのためのスパイスなんです。

柳澤 なるほど! それは夫婦間のパートナーシップを良好に保つためにも、すごく大切なことですね。

三木 そこを事務的に「ハイ、ここできっちり分担しましょう」「これについてはあなたが責任者です」みたいにやってしまうと絶対うまくいきません。家事は決して“業務”ではないですからね。融通をきかせられる幅を持つことが、「家事シェア」を実現するうえではとても重要だと思います。

 


 

どんなに準備万端でも、産後の生活変化はお互いしんどいもの

どんなに準備万端でも、産後の生活変化はお互いしんどいもの

柳澤 お話をうかがっていると、とても理想的なバランスで奥様とのパートナーシップをとっていらっしゃるように見えるのですが、逆に苦労された時期などはありますか?

三木 あります、あります。めちゃめちゃ悩んで、もう日々涙していた時期が。

柳澤 そうなんですか! それはいつ頃ですか。

三木 娘が生まれてから、1か月くらいですかね。「仕事と家事・育児のバランスが取れない!」って。よくワーキングママの方におうかがいするような悩みですけど(苦笑)

柳澤 ちょうど奥様がママになって、夫婦のステージが変わるタイミングですね。男性から見たその時期のお話もぜひうかがいたいです。

三木 妻の出産直後、友人・知人にヘルプを頼んだりしていたので体制としては万全だったんです。でもやはり、はじめての子どもなので接し方に悩んだり、妻は妻で授乳がうまくいかなかったり、身体が思うように動かなかったり。だからしばらくは僕が仕事から大慌てで返ってくる毎日が続きました。

柳澤 そうだったんですか。

三木 突然生活が変わったので、それに僕がまだ慣れていなくて。仕事も中途半端に残っているし、タスクはどんどん積み重なるし。帰ったら今度は妻が育児に参っているし、娘もまだまだ夜中に起きるから2人とも寝不足だし……。一時期は「これがいつまで続くんだろう」と思っていました。「もうムリ!」と。

柳澤 三木さんご夫婦のように2人でしっかり協力体制をつくっていても、そういう時期があるということですよね。

三木 柳澤さんのお子さんは双子だったから、もっと大変だったんじゃないですか?(※柳澤の双子の女の子は、現在5歳)

柳澤 正直、双子の娘が生まれてから1年間はほとんど記憶がないです(苦笑) うちの場合は夫がIT関係の仕事をしていて、毎日帰ってくるのが深夜過ぎ。だから生活のリズムが完全にすれ違っていて、話もなかなかできないような状態だったんですよね。だから本当に、男性も女性もタイムマネジメントの感覚とか、働き方についてすり合わせて、バランスを取っていく必要があると思っています。

三木 タイムマネジメントは重要ですよね。僕も、育児による時間的な制約が生まれてはじめて、自分がこれまでいかにムダな時間の使い方をしていたかを痛感しました。男性も、家事・育児に関わっていこうとする気持ちをベースに働き方を見直していくと、自然に仕事の仕方が変わっていくと思うんです。そこをどうしても仕事を優先してしまうから、結局何も変わっていかない。

柳澤 まさに、おっしゃる通りです。

三木 子どもを持つ世代の男性たちは、そろそろ仕事にも慣れてきて、いろいろなことを調整できるフェーズに入っている人も多いと思うんです。だから、僕もそうでしたが、まずは家族のライフスタイルに合わせて、仕事への取り組み方を変えていくことにチャレンジしてみてほしいですね。

 


 

Photo by Junko Sugai/Text by Yu Oshima

Mompreneurs Network Japan

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