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ココロの声を、聞いていますか?[連載第4回]

【前編】あなたはパートナーにどんな役割を期待していますか | ココロの声を、聞いていますか?[第4回]

【前編】あなたはパートナーにどんな役割を期待していますか | ココロの声を、聞いていますか?[第4回]

 

みなさまこんにちは! 臨床心理士の北嶋尚子と申します。

臨床心理士の資格を取得して、早10数年がたちました。一児の母になった今も、カウンセラーとして仕事を続けています。母として、妻として、職業人として……自分自身の経験を通して知った、さまざまな心理学の知識やストレスへの対処法、コミュニケーションのコツなど――日常のふとしたシーンで役立てるヒントを、身近なエピソードをまじえながらご紹介していきたいと思います。ママプレナー®としてがんばっている方をはじめ、みなさまの毎日をよりいきいきと、充実したものにするための一助になれば幸いです。

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パートナーへの不満を、グチで解消してしまっている人へ

女性が集まると、パートナーに対する不満やグチは相当盛り上がる話題の一つではないでしょうか。「相手に不満があるのは、うちだけではないんだな」と安心して日常に戻る、というのがストレス解消になることもあるでしょう。しかしそれはどうしてもその場限りの対処法となり、また同じことが繰り返されてしまうことが多々あります。

時にはちょっと立ち止まって、自分とパートナーの関係をきちんと見直してみませんか?

今回は夫婦関係がストレスとなり、仕事に支障が出たCさんのケースを紹介します。

 


 

Cさんは、夫と小学2年生の男の子の3人暮らし。

Cさんの夫は、交際中は仕事が忙しくてもいつもCさんの都合や好みに合わせてデートの計画を立ててくれていました。しかし結婚後は、仕事を理由に放っておかれたり、外出も夫の趣味につき合わされたりすることが増えました。

「“釣った魚にえさをやらないタイプ”とはまさにうちの夫のことだ」と感じたそうです。

子どもが生まれれば夫も少しは変わるかと期待しましたが、子どもは可愛いと言うものの、育児や家事は全てCさん任せ。Cさんが仕事復帰してからも積極的に手伝ってくれることはありません。

育児や家事に協力的な旦那さんを持つ友人の話を聞くたびに、「私は結婚相手を間違えた」と感じてモヤモヤとした気持ちになります。

先日は、子どもがゲームばかりして勉強をしないので困るという話を夫にしたところ、見ていたテレビから目も離さずに「ほっておけばいいんじゃないの」と言われて、Cさんは思わず「なんであなたは家族のことにそんなに無責任なの!」と怒鳴ってしまったそうです。夫はむっとした表情で黙って自室に入ってしまいました。

それ以降、夫はいつものように仕事で帰りが遅く、すれ違いの生活が続いています。Cさんはその件を思い返してはイライラし、自分の仕事にも集中できず、ミスをしたり、期日までに仕上げることができなかったりすることが増えてきました。

「このままではまずい」と感じて、彼女はカウンセリングルームを訪れました。

 


 

夫婦間で起こる「役割期待のズレ」とは

身近な存在として、自分を助けてくれるはずのパートナー。そのパートナーとの関係がうまくいかないのは辛いことですね。

夫婦関係がうまくいかない場合、その原因を相手の性格や人格、あるいは夫婦の相性だと考えてしまうと、改善のしようがないように思えて絶望的な気持ちになってしまいます。

そこで、とらえ方を少し変えてみてみましょう。夫婦関係がうまくいかないのは、単にお互いの「役割期待」がずれているせいだとしたら、いかがでしょうか?

心理学では、相手に何らかの役割を果たしてもらいたいという期待を「役割期待」といいます。この役割期待が実際とずれていると、私たちは相手に不満を感じるようになるのです。

役割期待のずれ

 ●自分が相手に期待したことを相手がしない

 ●やらないでほしいと期待していることを相手がする

 ●相手が自分に期待してくることが、自分のやりたくないことだったり、できないことだったりする

 

夫婦の場合、それぞれが「夫」「妻」の役割を果たしているわけですが、個人によって「夫」「妻」のイメージは異なりますし、ライフサイクルによって相手に期待する役割は自ずと変化していきます。

ちょっと考えてみてください。

・交際期間中

・新婚時代

・子どもが生まれてすぐの頃

・産後仕事に復帰した時

それぞれのタイミングで夫に期待する役割は少しずつ違っていませんでしたか?

おそらく夫も夫の生活の中でさまざまな変化を経験し、その度に妻に期待する役割が変化してきている可能性は十分にあります。

夫婦というのは、もともとは他人同士です。それなのに1日のうち、じっくり向き合って話をする時間がどれだけあるでしょうか? 職場の人とよりも短い、あるいは平日は全くのすれ違いで、話をする時間がほぼゼロという家庭も少なくありません。他人同士が限られた時間の中で、お互いを理解し続けなければいけない。改めて考えてみると、それは非常に難しいことといえるのです。

本来はかなり意識をして、お互いの“ズレ″を埋める努力が必要であるにもかかわらず、実際には「夫婦なんだから言わなくてもわかるはず」と考えて何も言わなかったり、曖昧な態度で示すだけだったりすることが、多くの夫婦の間で繰り返されています。

まずは、以下の点を確認してみましょう。

 ①今あなたは自分のパートナーにどんな役割を期待していますか?

 ②それは具体的にはどんなことですか?

 ③パートナーはあなたにどんな役割を期待していると思いますか?

 


 

妻→夫への「役割期待」を改めて考えてみる

Cさんの場合は次のようになりました。

①父親なんだからもっと父親らしいことをしてほしい。私だって外で働いているのだから、育児も家事も分担してほしい

②子どもが決めた時間よりも長くゲームをしている時、きちんと言い聞かせてやめさせる、もしくは叱ってほしい。休日には子どもを連れだして、体を使うような遊びをしてもらいたい。平日もたまには早く帰って来て夕飯を作ってもらいたい。etc

③女だから、母親だから、育児も家事も「やって当然」と思っているのではないか。仕事についても、夫と比べたら大したことをしていないと考えているような気がする。また夫は私にほめてほしい、甘えさせてほしいという気持ちもあるようで、母親役割を期待されている気がして嫌になることがある。

 


 

Cさんは、このようにパートナーとの間の「役割期待」について話してくれました。

果たしてCさんの期待は妥当なものなのでしょうか。また、その期待は夫にどれくらい正確に伝わっているのでしょうか。どうやら二人のあいだには「役割期待」のズレがありそうです。

次回は夫婦のあいだの「役割期待のズレ」を明らかにし、いかにそのズレを修正していくかを具体的に紹介します。

>>後編へ続く

 

北嶋尚子(きたじま・なおこ) 臨床心理士

Writer

北嶋尚子(きたじま・なおこ) 臨床心理士

2004年、臨床心理士の資格を取得。以来、精神科クリニックや大学、企業など、さまざまな現場でカウンセラーとしての仕事に従事。日々がんばっている人が、よりいきいきと、より健やかに毎日を過ごしていくためのサポートに取り組んでいる。

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