Mompreneurs

注目のママプレナーにインタビューMOMPRENEURS STORY

# 007

山崎 恵

Kei Yamazaki

Producer

母の背中を見て選んだ道で、
ママたちの新たな仕事をつくる

子どもと一緒に過ごしながら仕事に取り組むワークスタイルを提案・提供している「ママ職®」。このサポートサービスを2013年に立ち上げたのが、株式会社Capybara代表・山崎恵さんです。お母様の影響を受け、大学を辞めてまで起業を目指したという山崎さん。年子で生まれた2人のお子さんを育てながら、「ママ職®」の運営に奔走する、そのパワーはどこから湧いてくるのか――現在地にたどりつくまでの、さまざまなストーリーをお伺いしました。

山崎 恵 山崎 恵

2015/7/31 14:00

Profile

山崎恵(Yamazaki Kei)/株式会社Capybara代表。独立して営業販売代理の仕事をするために大学を中退。その後研修・コーチングの会社に勤務し、結婚・出産を機に退職。年子を出産後、2013年に起業し、ママ向けのお仕事提供サービス「ママ職®」を立ち上げる。

◆公式サイト http://www.mamashoku.com/ 

「ピッタリしたスーツ」を求め、 独立・起業を目指す道へ

「ピッタリしたスーツ」を求め、 独立・起業を目指す道へ

「学歴を捨てるのは、けっこう勇気が要りました。高校生まで、“いい大学を出て、いい会社に入る”という価値観のレールの上を歩んでいましたから」

大学を辞めて、個人事業主として独立するーー。山崎さんが若くして大きな決断に踏み切ったのは、お母様の働く姿に影響されてのことだったそうです。

「離婚をきっかけに、母が営業販売代行の仕事をはじめたんです。バリバリ働くうちに新しい世界が開けたのか、どんどんポジティブになっていくのを目の当たりにしていて。いつしか私も、母のように働きたいと思うようになったんですよね」

山崎さんもお母様と同じ販売代行の仕事を5年間続け、その後ヘッドハンティングされて研修・コーチングの会社へ。この時期に結婚し、第一子の出産を機に退職されています。

「はじめのうちは、子どもが3歳になるまでは仕事をせず、一緒に過ごしたいなと思っていたんです。でも結局、1年でがまんできなくなって(笑) でも保育園に預けるのに、子どもが毎朝大泣きするわけですよ。普通は1週間くらいで慣れるものだといいますが、うちの子は3か月ずーっと泣き続けて……。子どもにそんな思いをさせてまで、働く意味って何だろうと悩んだ時期もありました」

山崎さんいわく、しばらくは仕事も子育ても「なんとなくピッタリしたスーツを着ていない感覚」が続いていたのだそうです。それを解消するきっかけとなったのが、新たな事業ーー「ママ職®」の立ち上げでした。

「ずっとこんなサービスを探していた」 ママたちの言葉が力に変わる

「ずっとこんなサービスを探していた」 ママたちの言葉が力に変わる

個人事業主として活動していた頃から、「起業したい」という気持ちを持っていたという山崎さん。しかし、「じゃあ何をするか」が、なかなか定まらなかったのだそうです。そんなある日、ご友人と話していたときに降って湧いたアイディアこそが、「ママ職®」の構想でした。

「ただ私は、そもそもママたちのためのサービスを作ろうと思っていたわけではなかったんです。『ママ職®』のビジネスモデルを思いついたのも、本当に偶然で。でも改めて自分の人生を振り返ってみると、やはり2人の子どもを抱えていた専業主婦時代は辛かったんですよね。そのときに社会とつながれる仕組みや、コミュニティがあれば気持ちが楽だったかもしれないと考えるようになりました」

起業して事業のホームページを立ち上げると、仕事やコミュニティを求める女性たちの登録がコンスタントに増えていきました。「ずっとこんなサービスを探していたんです!」と意気込んで連絡してきてくれたとある女性は、今では山崎さんの右腕として経理を担当されているのだとか。

山崎さんがこれまでの営業経験を生かして仕事を取り、それを仕組み化して登録メンバーに展開していくというのが「ママ職®」のビジネススタイル。登録者数は、現在1,000名を越えています。

「ママさんたちに仕事や新しい働き方を提供するのが私の仕事ですが、『ママ職®』は、登録してくれているスタッフのみなさんに助けられて成り立っているんですよね。本当に感謝しています」

度重なる困難も、仲間と共に 前向きに乗り越えていく

度重なる困難も、仲間と共に 前向きに乗り越えていく

「ママ職®」への仕事依頼は、現在どんどん増えているそうです。しかし急成長中であるが故のほころびも、これまでに経験してきたのだといいます。

「ママさんたちは、基本的にものすごく責任感が強いんですよ。でもどうしても家のこと、家族のことがあるので、無理しすぎると一気にガタがきてしまうというか……。あるとき大型案件を受注して、みんなで夜中まで働かなければ間に合わないという状況ができてしまったんです。でもみんなママだから、当然限界があって。それが原因で、主要メンバーがごっそり抜けてしまったことがありました」

当時の山崎さんは毎日、夜中の2〜3時に起きて仕事をする日々。「みんなに仕事を取ってこなきゃ! という使命感に燃えていたので、辛くはなかった」といいますが、それが逆に他のスタッフのプレッシャーになってしまった側面もあったようです。

「リモートでやり取りしているので、それが裏目に出てしまいました。相手がどんな顔で働いているのか、どんな状況なのか見えないですからね。そのときはすごく自分自身を責めました…! それでもなんとか乗り切って、それ以降はやり方を少しずつ変えています」

どんな困難があっても、一つひとつがむしゃらに乗り越えてきた。山崎さんが話す言葉からは、その強い自負と、とにかく前に進む!という姿勢がビシビシ感じられます。

「私たちには『ママ職®』が必要です!と熱弁してくれるスタッフもいるんですよ。そういってくれる人のために、これからも長く事業を続けていきたいですね。私たちのサービスを通じて、ママたちが持てる選択肢を増やしてもらえたらいいなと思っています」

自分も登録スタッフも、 目指すのは“家族との共存”

自分も登録スタッフも、 目指すのは“家族との共存”

年子の育児を振り返り「一時期は本当にモンスターだった!」と苦笑いする山崎さんですが、どのように仕事と子育てを両立してきたのでしょうか?

「うちは夫が基本的に家事・育児をしない人だったんです。私の母もまだ現役でバリバリ働いているので、なかなか預けられず……。起業した当時、娘は3歳で息子は1歳。基本的には私が在宅で働き、ときどき一時保育を利用していました。そうして半年ほどは、息子の面倒をそばで見ながら仕事をしていましたね」

現在は2人のお子さんを保育園に預ける他、子ども連れでも利用できるシェアオフィスに入居し、『ママ職®』の拠点にしています。ゆくゆくは、自分たちのオフィスを持つことを目標としているそうです。

「私たちが目指すコンセプトは“家族との共存”なんです。それは働いてくれる登録スタッフのみなさんも、私も同じで、日々試行錯誤していますね。でもこうして目の前の課題一つひとつを解決していくプロセスこそが、自分で事業を営むことのおもしろさなのではないかと思うんです。そう考えて、楽しみながら仕事に取り組んでいます」

 


 

[編集部より]山崎さんがされているビジネスへのニーズは大変高く、取材中に、編集部から思わず「ママ職®」への依頼が飛び出しかけたくらいでした(!) 苦労されたエピソードも、サバサバとした笑顔で語ってくれた山崎さん。ご自身がお母様から多大な影響を受けたこともあり、「子どもたちにはママが働く姿を見て刺激を受けてほしい」と思っていらっしゃるそう。「ママプレナーズ」としても、その考えに深く共感します!(Photo by Junko Sugai/Text by Yu Oshima)

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